こんにちは、yasuです。

今日は転職や就職とは少し異なる観点で記事をまとめたいと思います。

私は調査業界で10年以上身を置いていて、リサーチスキルは社会人として、キャリアアップとしてかなり有用だなと思っています。調査会社に就職せずとも企業で商品やサービスの担当者となったときにリサーチスキルはあった方が重宝するでしょう。そして、何より若手の人にとっては自分の仕事ぶりをアピールする絶好のチャンスです。

なぜなら、リサーチで得られたファクトをもとにロジックを組み立てることができれば、ベテランのスタッフと対等に議論ができるのです。そう、勘や経験、度胸ではベテランスタッフに負けてしまうかもしれませんが、ファクトをベースにした論理展開であればチャンスはあるからです。

というわけで、リサーチの代表的な手法としてアンケートがありますので、そのアンケートを分析する際のテクニックを簡単にまとめていきたいと思います。

分析テクニック

分析テクニック

1、アンケート対象者の条件や割付条件を確認する
2、調査票全体を見てどんな分析ができるかを把握する
3、集計表を見てチェックするのは1を踏まえて全体値のチェック
4、クロス集計ではどれほど差があるかを確認

はい、まず初心者の方が絶対にやるべきこと3つとして分析テクニックというかステップを4つあげました。当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんが、上司や先輩から「これ分析しておいて」と言われてとりあえずやるべきステップとして考えておいてください。

ということで、最初はどんなこと聞いているんだろうなと気になるところでしょうが、どんな人に聞いた調査なのかを確認しましょう。女性だけなのか、男性だけなのか、あるいは20代に絞ったものなのか、特定の商品を使用している人なのか、、、、この辺の「誰に」というところは非常に重要ですのでしっかりと抑えましょう。

次に、GT表やクロス集計表に向かう前に、どんなことを聴いたのかを確認します。調査票を最初から最後まで読み込んでください。そして構造を理解してください。

例えば、化粧品に関する調査だったとして、

購入実態

ブランド認知/興味/購入経験/リピート購入、購入場所、購入頻度、購入重視点、ライン使い購入、指名買いの有無、など

使用実態

総合満足度、項目別満足度(使用感、量、香り、価格など)、満足点、不満点、継続使用意向、推奨意向、使用シーン、使用頻度、など

その他

よく見る情報源、肌に関する悩み、美容に関する意識、月々の可処分所得、世帯年収、個人年収、未既婚、子どもの有無、など

みたいな形でパートを分けることでどういうことを理解したかったのかを構造化していきます。そして、重視点として上位にあがる項目は満足点と比べてきちんと充足されているのか?、クライアントの商品特長と照らしてどうなのか?というのも分析としてフォーカスできるな~と頭に入れておけばOKです。

甘く見てはいけない全体値

さて、ここまで理解した上で、GT表やクロス集計表を見ていけばいいのですが、いきなりクロス集計表を見てしまうと、性別や年代別、商品使用者/非使用者別でのスコアに目が行ってしまい、その調査のメインストーリーを見逃してしまいがちです。

要は全体として、満足度は〇〇%というのを見落として、男性よりも女性の方が満足度は高いとか語り始めるんですよね。確かにその差は必要なことかもしれませんが、全体としてどうか?というところは絶対に抑えておかなければいけません。

全体として、満足度は60%あり、項目別の満足度は使用感は80%、量は75%、香りは85%、価格は20%とかであれば全体として価格面が総合満足度を下げていることは理解できますね。

そのうえで性別や年代の違いを見ることでメインターゲットとなる人はどうなのかを抑えていくのです。いきなり分析軸(いわゆる性別とか)で見てしまうと、〇〇と▲▲の違いに目が行ってしまい、一番伝えなければいけないメッセージよりも重箱の隅をつつくようなことばかり気になってしまうのです。

そして、対象者条件や割付を前段階で確認しておけば、全体値が人口構成比に合わせたものなのか、そうでないのかなども理解できているはずなので全体値の確認は重要です。特に女性向けの化粧品だけれど男性もサブターゲットと言う場合は、女性を1000サンプル集めて男性を200サンプルしか集めていないケースもあるのです。このとき、男女合わせた全体値1200サンプルにほとんど意味はないので、女性全体と男性全体を比較しつつ、女性の中で年代別で見るなどしなければいけません。

何が言いたいかというと、全体値は重要ですよって話です。

差があるのはわかるがそれで何をいいたいのか?

そして最後にクロス集計をした際に、何と何を比べた時にどんな差があるのかをきちんと拾いましょう。男性よりも女性の方が化粧品に使う金額は低いとか述べてもそんなの意味ないですよね。だいたい調査しなくてもわかる内容です。

クロス集計をすれば何となくスコアに差が出てくるので「それが特徴だ!!!」って言いたくなるとは思いますが一歩引いて冷静に、その差は何か意味ありますか?というのを自問自答しましょう。

他にはこんな記事も参考になると思うのでお時間あるときにでも!

社会人として身に付けておきたい調査の技術~意外と使えるテクニック~

書籍で言えば分かりやすいのはこれでしょうかね?

これは慣れなのでちょっとやればすぐ身に付きますよ!トレーニングすればできることはキャリアアップにわかりやすくつながるのでいいと思います!

ほな

さよなら三角また来て四角

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事