こんにちは。yasuです。

さて、引き続きリサーチャーのキャリアを考えるシリーズ第8弾ということで、定性リサーチャーのキャリアの深め方についてもう少し深堀をしていこうかなと思います。

これまでのシリーズは以下のURLからよろしくお願いいたします。

シリーズ
  1. 第1弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える①~リサーチャーとして働くとは?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/336
  2. 第2弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える②~リサーチャーとして成長するには?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/338
  3. 第3弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える③~どんなリサーチャーになりたいか?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/342
  4. 第4弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える④~定量リサーチャーのキャリアの深め方~【追記あり】」(https://www.happy-carrer.com/blog/344
  5. 第5弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える⑤~定量リサーチャーのキャリアの深め方2~」(https://www.happy-carrer.com/blog/353
  6. 第6弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える⑥~定量リサーチャーの行きつく先~」(https://www.happy-carrer.com/blog/359
  7. 第7弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える⑦~定性リサーチャーのキャリアの深め方~」(https://www.happy-carrer.com/blog/361

定性リサーチャーのコアスキルとは

前回のブログ(https://www.happy-carrer.com/blog/361)で、スキルアップのステップについて以下の通りでやっていくとよいと書きました。

  1. 調査設計
  2. スクリーナー作成
  3. 対象者選定
  4. リクルート業務
  5. インタビューフロー作成
  6. モデレーション
  7. 観察の仕方
  8. 発言録チェック(作成)
  9. 発言整理
  10. ファクトベースの報告書作成
  11. サマリ作成
  12. 報告書作成
  13. ラダリング法や投影法などの分析手法の理解(事前課題含む)
  14. 案件管理
  15. クライアント対応
  16. デブリーフィング

これはその通りなのですが、定性リサーチャーのコアスキルとして最も重要なのは「具体と抽象の行き来をスムーズにするスキル」ということなのです。上記のステップを通じて、具体↔抽象の行き来ができないといつまで経っても定性リサーチャーとして良いアウトプットができません。

どういうことか?

定性調査ではよく「なぜ」を深堀するために実施すると言われますが、例えば、「映画館で映画をみることの価値」についてアウトプットしないといけないとした場合、現在多くの動画サービスがあり、しかも映画館で映画を1本みるよりも安くたくさんのコンテンツを楽しむことができます。

それにも関わらず、映画館で映画をみる人は絶えません。

ちなみに映画市場に関する記事はこちら「20年度の映画館・シネコン市場、コロナ禍で半減し過去10年で最少「鬼滅」なければ3分の1に縮小した可能性も」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000323.000043465.html

※上記の記事はちょっと古いですがご勘弁を

どうして人は映画を映画館で見るのか?ということを探るために定性調査をしたとします。

インタビューでは、映画にいつ行ったのか?どの映画を観たのか?誰と見たのか?どのくらいの頻度で行くのか?映画でなければいけない理由って何?動画配信サービスじゃダメなの?

と具体的な話からその人の考えや思考・嗜好を深堀するような内容を聞いていきます。対象者の発言から映画にまつわる行動を確認しつつ、その背景にある対象者の考えや思考パターンを探っていくのです。

この探るという作業において、具体↔抽象の行き来が必要になっていくのです。

これはロジカルシンキングやクリティカルシンキングをちょっと身に付けただけでは獲得できないものなので、少し時間がかかります。時間をかけてトレーニングしていくものなのです。ただ、天性のものではないのでしっかりと行動と意識を切り分けて、丁寧に分析をしていけば問題なく獲得できるスキルです。

きちんと定性調査を一人で問題なく回すには個人的な感覚として3年から5年はかかるような気もします。

定性リサーチャーとしてのキャリアの発展性

さて、定性リサーチャーのコアスキルを身に付けるには3年から5年ほどかかると述べましたが、その後のキャリアはどうなっていくのかを考えてみたのですが、結論として定量リサーチャーと大して変わらないかもってことです。(https://www.happy-carrer.com/blog/353

定量リサーチャーの発展性として述べたものは以下。

<strong>定量リサーチャーの発展性</strong>
  1. 業界特化
  2. グローバル
  3. 多変量解析の専門性

定性リサーチャーも業界に特化するか、グローバルリサーチに携わるか、あるいは専門性を磨くかですかね。定性リサーチャーの場合、専門性を磨くというのはモデレーターの道を歩んでいくことになると思います。

まあ、モデレーターに特化するようになるとだんだんとモデレーションしかしなくなる罠というのもありますが、、、、(笑)

あとは、ワークショップをしたり、定量もできるようになるなどの方向もあるとは思いますが、分業化の流れもあるので定量に手を出したり、工数がかかりそうなワークショップは会社としてどこまでOKしてくれるかはわかりません。

ただ、定性調査って調査市場の中では2~3割なのでそこで生き残ろうと思うとスキルが高くないとかなり厳しい気がしますね。個人的な意見ですが。

というわけで、今回はいったんここまでとします。

ほな

さよなら三角また来て四角

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