こんにちは。yasuです。
さて、今回もリサーチャーとしてのキャリアを考えるシリーズ第7弾ということで、定性リサーチャーのキャリアの深め方ということについて考えてみたいと思います。
これまでのシリーズは以下のURLからよろしくお願いいたします。
- 第1弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える①~リサーチャーとして働くとは?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/336)
- 第2弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える②~リサーチャーとして成長するには?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/338)
- 第3弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える③~どんなリサーチャーになりたいか?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/342)
- 第4弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える④~定量リサーチャーのキャリアの深め方~【追記あり】」(https://www.happy-carrer.com/blog/344)
- 第5弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える⑤~定量リサーチャーのキャリアの深め方2~」(https://www.happy-carrer.com/blog/353)
- 第6弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える⑥~定量リサーチャーの行きつく先~」(https://www.happy-carrer.com/blog/359)
定性リサーチャーについて知る
さて、定量リサーチャーのときと同様にリサーチ業界の定性調査の市場動向を見ていきましょう。
JMRAの経営業務実態調査(https://www.jmra-net.or.jp/activities/trend/investigation/?TabModule495=0)によれば、アドホック調査の22%は質的調査となっています。これは年度によっても異なりますが、だいたい2~3割くらいが質的調査、つまり定性調査だと言っていいです。
そして内訳はデプスインタビューが50%と今は1on1形式のインタビュー調査が多いようです。リサーチ業界で働いている印象としては、これまではグループインタビューが多かった印象ですが、ペルソナやカスタマージャーニーという言葉が流行りだしてきて以降に増えたというのが実感です。
そしてコロナ禍も相まってオンラインでのインタビューが主になったことでデプスインタビューが増えているという感覚です。
定性調査を理解しよう
さて、いろいろと書いてきましたが定性調査って何?って人がいるかもしれません。そこで簡単に説明すると、定量調査は生活者の行動や意識を数値で表現した調査というものです。例えば、100人の20代男性に対してキャリアについてアンケートをしました!みたいなものです。「6割の人が3年以内に転職を希望している」みたいな表現はまさしくその典型です。
一方で、定性調査というのは、発言や態度などから生活者の行動や意識を探る調査というものです。例えば、「20代の男性は年収アップよりも成長機会を求めて転職を希望している様子が窺えた」とかですね。アンケートでも自由回答を読み込んだり、日記形式での調査などもあり、必ずしもインタビューである必要はありません。要は数値で表現できないことを調査するというものです。
昔、先輩から「定量調査は相関をみるもの、定性調査は因果をみるもの」と教わりました。
とはいえ、先ほどのJMRAの調査結果を見た限り、定性調査のほとんどがデプスインタビューとグループインタビューなので、今回はインタビューを念頭において書いていきます。
そのうえで、定性調査で押さえておくべき基本的なことは
- インタビュー調査における仕組み(対象者選定、会場、スケジュール感、デプスとグルインの違い)
- 定性調査のアウトプットの理解(定量ではないということ、観察の仕方、デブリーフィング)
- インタビューの限界
ということでしょうかね。
定性リサーチャーとしてのキャリアの深め方
さて、定性リサーチャーとしてインタビューをしていくにあたってのスキルをどのように鍛えていくのか?ということを考えてみます。
以下のステップで着実にスキルアップをしていきましょう。
- 調査設計
- スクリーナー作成
- 対象者選定
- リクルート業務
- インタビューフロー作成
- モデレーション
- 観察の仕方
- 発言録チェック(作成)
- 発言整理
- ファクトベースの報告書作成
- サマリ作成
- 報告書作成
- ラダリング法や投影法などの分析手法の理解(事前課題含む)
- 案件管理
- クライアント対応
- デブリーフィング
という形でそれぞれの項目で自分の習熟度を上げていけるとよいかと思います。
定量調査と違って、定性調査ではきちんと設計が理解できていないとスクリーナーもインタビューフローもまともに作成できないと思っています。なので、きちんとした人にトレーニングしてもらった方が私はいいと思っています。
という感じで、定性リサーチャーとしてのキャリアを深めていくことができればよいと思います。
ほな
さよなら三角また来て四角