こんにちは。yasuです。
今日もリサーチャーとしてのキャリアを考えるシリーズ第6弾ということで、定量リサーチャーの行きつく先について考えてみたいと思います。
これまでのシリーズは以下のURLから飛んでください。
- 第1弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える①~リサーチャーとして働くとは?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/336)
- 第2弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える②~リサーチャーとして成長するには?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/338)
- 第3弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える③~どんなリサーチャーになりたいか?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/342)
- 第4弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える④~定量リサーチャーのキャリアの深め方~【追記あり】」(https://www.happy-carrer.com/blog/344)
- 第5弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える⑤~定量リサーチャーのキャリアの深め方2~」(https://www.happy-carrer.com/blog/353)
定量リサーチャーとしてのキャリア
さて、前回・前々回で定量リサーチャーとしてのキャリアの深め方として考えてきましたが、少し振り返ってみます。
定量リサーチャーとしてステップアップしていくには、
- 調査票作成
- データクリーニング
- クロス集計(+ウェイトバック集計)
- グラフ作成
- ファクトベースのコメント作成
- サマリ作成
- 報告書作成
- コレスポンデンス分析
- PSM分析
- ポートフォリオ分析
- アフターコーディング
- 調査設計
- 案件管理
- クライアント対応
- ネットアンケート以外の調査手法(HUTやCLT)の運用
- 多変量解析(因子分析、クラスタ分析、主成分分析、重回帰分析、コンジョイント分析、共分散構造分析)
上記の項目について意識して案件をたくさんこなしていくことで、スキルと経験を積んでいくことができ、1人前の定量リサーチャーとして成長していくことでしょう。
その中で、自分が進むべき定量リサーチャーとしてのキャリアを見つけていくのだと思います。
それが、①業界特化、②グローバルリサーチ、③多変量解析の専門性と大きく分けると3つの方向性が考えられるのです。もちろん、この3つは明確にはっきりと分かれるものではないです。業界によってはグローバルリサーチと兼ね合わせることもあります。
例えば、自動車業界などはグローバル展開も積極的であるがゆえ、自動車業界×グローバルということが起こります。
つまり、調査会社に勤務していると、どのクライアントを対応することが多いか、あるいは英語ができるかで自身のキャリアの方向性が大きく変わっていくのである。
また、リサーチ業界を長く続けていると、定量だけで完結する場面も少なく、定性調査に携わることもあるでしょう。定量×定性という領域にキャリアを進めていく可能性もあります。調査業界としてはリサーチ産業からインサイト産業へとうたっていることもあるので、この流れは比較的求められているでしょうが、調査会社としてのスタンスと業務効率を考えると、自分だけの意思でその道を進めていけるかはわかりません。
年収をあげるための方向性
さて、ここまで定量リサーチャーとしてのキャリアをいろいろと考えてきましたが、ちょっとここで年収UPさせるための方法について考えてみたいと思います。
第1弾で国内大手の調査会社の求人案内を見てきました。
概ね400~800万円のレンジということでプレイヤーとしての年収の上限は800万円超な感じですね。つまり、役職をあげていく(=出世)ことで年収があがるかもしれませんが、聞くところによると国内大手調査会社のリサーチャー部門のトップで1000万円ちょっとという話です。これが高いか低いかのはお任せしますが、1000万円を超えるには並大抵のことではないということは言えそうです。
となると若手で年収を上げていくにはどうするか?ということですが、
1、グローバルリサーチの方向に舵を切る
2、外資系の調査会社に転職する
あたりが現実的なところでしょうかね。もちろん転職にあたってはマネージャーとかでもいいので、マネジメント経験があるとプラス評価であることは間違いないですが、大きく年収が上がるかと言われると若干疑問符がすきます。
また、業界特化や多変量解析の専門性の確立も確かにプラスではあるのですが、できる人も一定数いるので年収が上がるかはやや難しい。
ということで、年収をあげたければ英語を勉強しろ!ってことですかね(雑)
グローバルリサーチの難しさ
さて、英語ができることで自分のキャリアが一気に広がるというのはありますが、グローバルリサーチって難しいんですよね。いくら英語が出来たところでその文化圏で生活していない(したことがない)人がその生活者の心理を理解するというのは難しいのです。宗教的な背景や人種的な背景、そのエリアでの生活様式などハイコンテクストな文脈を読み取るのはなかなか大変です。
ですから、グローバルリサーチを進めていくには英語の運用とともに多様性の理解と受容性がないとうまくはいかないと思います。そしてその文化圏への理解ですね。
定量リサーチャーとしてのキャリアの果て
いろいろと書いてきましたが、調査会社における定量リサーチャーとしてのキャリアを考えてみましたが、経験を積んだ先に特定の業界に強みを持つか、グローバルリサーチへの道を進むか、多変量解析の専門家となるか、はたまた定性の領域に踏み込んで定量×定性のリサーチャーへの道を行くかということでしょうかね。
あとは、出世してマネジメントコースをまい進していくということでしょうか?
もちろん、事業会社やコンサル、代理店への転身も考えられます。最近では事業会社でもリサーチャーを採用しているところは多いですから、事業会社に属してその業界を極めていくというのも考えられますね。
また、定量リサーチャーで獲得した統計的な知識をベースにプログラミングを学習することで、データサイエンティストへの道も考えられますが、調査会社に属している限りではその可能性は低いように思います。
ということで、本日はここでいったん終わりにしたいと思います。
ほな
さよなら三角また来て四角