こんにちは。yasuです。
さて、リサーチャーとしてのキャリアを考えるシリーズ第4弾としては定量リサーチャーのキャリアの深め方、つまりスキルアップについての考え方ですね。
これまでのシリーズは以下のURLから飛んでください。
- 第1弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える①~リサーチャーとして働くとは?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/336)
- 第2弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える②~リサーチャーとして成長するには?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/338)
- 第3弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える③~どんなリサーチャーになりたいか?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/342)
定量リサーチャーについて知る
まずは、リサーチ業界の定量調査の市場動向を見ていきましょう。
JMRAの経営業務実態調査(https://www.jmra-net.or.jp/activities/trend/investigation/?TabModule495=0)によれば、アドホック調査の76%は量的調査となっています。これは年度によっても異なりますが、だいたい7~8割くらいが量的調査、つまり定量調査だと言っていいです。
そしてその内訳としては、インターネット調査、つまりネットアンケートが75%とほとんどがネットアンケートとなっています。
ネットアンケートを理解しよう
さて、上記の通り、リサーチ業界の市場動向をみると、ほとんどがネットアンケートという形ですので、リサーチャーの第一歩はネットアンケートをきちんと理解するということですね。というか、働いていると必ずネットアンケートに直面するのでネットアンケートをクリアしないとそもそも働けないレベルです。
で、ネットアンケートを理解すると言われても、何を勉強すればよいか?というと、
・ネットアンケートの仕組み(パネル、代表性、機能として何ができるか(できないか)?)
・ロジックの理解(回答者条件、表示条件、ランダマイズ機能など)
・ネットアンケートの限界
これくらいは勉強すればよいと思います。
定量リサーチャーとしてのキャリアの深め方
さて、リサーチを仕事としてするのであれば、ネットリサーチは必須というのは頭に入れておいた上で、定量リサーチャーとしてのスキルをどのように鍛えていくのか?これを考えていきましょう。
以下のステップで着実にスキルアップしていきましょう。
- 調査票作成
- データクリーニング
- クロス集計(+ウェイトバック集計)
- グラフ作成
- ファクトベースのコメント作成
- サマリ作成
- 報告書作成
- コレスポンデンス分析
- PSM分析
- ポートフォリオ分析
- アフターコーディング
- 調査設計
- 案件管理
- クライアント対応
- ネットアンケート以外の調査手法(HUTやCLT)の運用
- 多変量解析(因子分析、クラスタ分析、主成分分析、重回帰分析、コンジョイント分析、共分散構造分析)
という形でそれぞれの項目で自分の習熟度を上げていけるとよいかと思います。
ちなみに調査票作成って簡単じゃんって思うでしょ?でも、選択肢とか一から作るのって結構大変ですよ?
【追記】ステップの順番について
多くの調査会社では、経験の浅いリサーチャーは3~11あたりをひたすら回すことでアウトプットをイメージできるように鍛えています。が、ここで自分のキャリアを俯瞰的にみるときに注意したいのが、そこの業務だけをしていると定量リサーチャーとしてのキャリアは歩めません。
その理由を少し簡単に言いますと、集計やグラフ作成は外注できますし、なんならアルバイトでも対応している部分なんですね。もちろんコメントも外注化やアルバイトで対応と代替可能なのです。
一方で調査票もたたきとして外注する場合はありますが、かなり大変です。
で、定量リサーチャーとしてキャリアを深めていくという意味では、調査票作成はかなり大きなポジションを占めています。また、調査票作成の経験があるかないかで報告書作成業務への理解や深みも変わってくるのです。
なので、いろいろとお叱りもあるかもしれませんが、3~11を回していて1の調査票作成をしていない場合は作業の経験値は積んでいるものの、リサーチャーとしての経験は積めていないというのが私の見解です。なぜなら3~11ばかりを回している人が転職した場合に、戦力としての定量リサーチャーとカウントはされないと思うからです。
という感じで、定量リサーチャーとしてのキャリアを深めていくことができればよいと思います。
ほな
さよなら三角また来て四角