こんにちは。yasuです。
リサーチャーとしてのキャリアを考えるシリーズの第2弾ということで今回書いていきたいと思います。
第1弾「リサーチャーとしてのキャリアを考える①~リサーチャーとして働くとは?~」(https://www.happy-carrer.com/blog/336)
第1弾では「リサーチャーとして働く」ということについて、大まかに環境的な要素から話をしてきましたが、今回はリサーチャーとして「成長」していく、キャリアを積んでいくということにフォーカスして話をしていきたいと思います。
yasuはどんなリサーチャー?
さて、リサーチャーとしての成長を語る前に、「お前誰やねん?」って話もあるかと思いますので、簡単に説明しますね。
- 男性
- 30代半ば
- リサーチャー歴10年以上
- 定量・定性のどちらの調査も対応可
- SPSSで多変量解析対応可
- モデレーター対応可
- 集計やアフターコーディングなども対応可
- リサーチャー組織で管理職経験あり
という感じですかね。
調査業界の現状
私は調査業界を10年以上見続けていますが、市場規模としては日本は年間で2000億円ちょっとと言われています。インテージさんのHP(https://www.intage.co.jp/glossary/404/)によるとこんな感じですね。少し古いですが、大きくは変動ないでしょう。
最近は、リサーチ業界からインサイト業界と称して、ビッグデータの解析やアクチュアルデータの解析なども含めようとしていますが、まあ純粋な調査という意味では上記が市場規模として認識してよいかと思います。
さて、この市場規模の内訳を定量と定性で分類したとき、だいたい定量:定性=7:3と言われています。年によって若干の変動はあるとは思いますが、平均すると7:3でよいかと。
JMRAという調査業界の関連団体による経営状況を調査したものをみると、JMRAに加盟している調査会社の従業員数は6500人ほどなのですが、全員がリサーチャーではなく、営業や集計、WEBアンケートの画面作成などもいると思います。
また、市場規模が2000億円ちょっとで、その半分くらいにリサーチャーが関与していると仮定。さらにリサーチャーの年間の関与額の平均を4000万円程度だとすると、日本にはおよそ2500人ほどのリサーチャーが存在していると考えられます。事業会社所属やフリーのリサーチャーを考慮すると3000~4000人ほどが日本にリサーチャーとして働いているのだろう。
また、昨今の調査業界においては分業化と働き方改革が進んでいるため、定量調査をやる人はひたすら定量調査をし、定性調査をやる人はひたすら定性調査をする傾向があります。定性調査の実査は比較的土日や平日の夜に行われることが多いので定量と定性のどちらも対応するとなると稼働のコントロールが難しいのですね。
ということで、リサーチャーとして定量と定性のどちらも対応できる人は、中小の調査会社や比較的年配の人が多いことが推測されます。
市場を踏まえてのキャリア
さて、こうした調査業界においてリサーチャーとしてのキャリアを積んでいくことを少し考えてみましょう。
以前、「キャリアを考えるうえでどんなパターンがあるのか考えてみよう」(https://www.happy-carrer.com/blog/257)で紹介したように、今後もリサーチャーとして働くということを考えた時に、次の5パターンが考えられます。
1、分野特化型リサーチャー
2、企画提案型リサーチャー
3、後方支援型リサーチャー
4、キャリアラダーアップ型リサーチャー
5、独立型リサーチャー
どのパターンで働いていくかは、あなたのやりたいことや得意なことで分かれていくでしょう。
もちろん、リサーチャーのスキルや経験を活かして、人事や広報、商品開発、マーケター、コンサルタントにジョブチェンジしていく人もいますが、ここではいったん「リサーチャー」のまま働くということにフォーカスして話を進めます。
さて、いずれのパターンで働いていくにしても、リサーチャーの仕事の本質は「生活者のホンネを企業に届け、意思決定のサポートをする」ということなので、生活者のホンネに迫るということができないと話になりません。生活者のホンネに迫るには、いろんなテクニック的な話はありますが、もっと単純に考えて、普通に暮らしている人がどんな思いでどんな行動をしているのかを考えればよいわけです。
むしろ、これが出来ればあとはテクニカルな話なので勉強していけばよいだけですね。
リサーチャーの地力を鍛える方法
この「リサーチャーとしてのキャリアを考える」シリーズは第3弾もやっていきますが、そこではこんな技術があると良い!ということをまとめていきますので、ここでは1つだけ、リサーチャーの本質的な力を身に付ける方法をお伝えします。
それは『自由回答のアフターコーディング』です。
よく、定量調査(ネットアンケート)で自由回答で「あなたはこの商品を使ってみてどのように感じたかをできるだけ具体的にお知らせください。」みたいな質問をすることがあるのです。
で、自由回答で得られた様々な答えを分析する際に、どのような回答が得られたかを定量的に見える化していくのが、アフターコーディングです。アフターコードに対して、プリコードという言葉があり、これは選択肢を用意して回答してもらう方法なのですが、アフターコードは自由回答からそれを後から選択肢化していくというものです。
いきなり定性調査で対象者のホンネを探るのは難しいですが、自由回答のデータであればちょっと読み込めば理解できるはずです。これを何度か繰り返していくと
・Excelの使い方
・選択肢の作り方
・生活者の思考
を学ぶことができて、多くの学びがあります。生活者の声を大量に自分の中にインプットしていくのは非常に良い方法だと思います。これはリサーチャー初心者でも取り組みやすい方法ですね。私も定期的にアフターコーディングをしています。
というわけで、今回はここまで。
ほな
さよなら三角また来て四角