こんにちは、yasuです。
昨日は「coachee」代表のひでちかさんが主宰するキャリア勉強会でお話をしてきました。
私はリサーチャーとして、マーケティング業界の片隅で働いております。
そんな私の自己紹介としては、ざっとこんな感じです。
いろいろと転職をしているのですが、リサーチャーとしてたくさんの経験をさせていただきました。管理職として部の運営やメンバーの育成・管理、採用などを対応してきました。
そうした経験を経て、今ブログやTwitterで発信をしております。もちろんリサーチに関する発信もしているのですが、そこで働くものとしてキャリアの築き方なども発信していきたいと考えているのです。
私の自己紹介記事は下記です。
- 「私」の転職の仕方①
- 私の転職の仕方②~社会人1年目からの転職~
- 私の転職の仕方③~年収を上げたい想いでいっぱいの若者~
- 私の転職の仕方④~自分の中で完全に失敗したと思える転職活動~
- 私の転職の仕方⑤~失敗からの立ち直り、そして自分がしたいことを見つめ直し~
- 私がリサーチャーとして独立を決めた理由~葛藤と決断と市場分析~
お時間のあるときにでも!
「マーケティングがしたい」と相談してきた後輩
さて、私もリサーチ業界で10年以上働いていると後輩や部下、同僚からキャリアについての相談をされることがありますし、年々増えてきたように思います。その相談の中で特に若手に多いのが、この悩みです。
「マーケティングがしたいので今の会社を辞めたいです」
「営業が嫌なのでマーケにキャリアチェンジしたいです」
特にリサーチ会社の人に多いのかもしれませんが、「マーケティングがしたい」ということなのですが、私が仕事としてやっているリサーチも「マーケティングリサーチ」というくらいなのでマーケティング活動の一環なのではないかな?と思うんですよね。。。。
で、まあ、いろいろと話を聞くと「マーケティングがしたい」と悩んでいる方の多くは今の仕事で成果が出ないからそこから逃げたくて言っている、あるいは今の仕事に飽きてきた、将来性を感じられずに仕事を変えたいという気持ちが見えてきたのです。
私は「逃げ」の転職はあってもいいと思うのですが、自分の気持ちを誤魔化してかっこいい横文字に逃げるのはよくないと思っています。
そこで上記のように相談してきた人に質問することとして、「あなたが言うマーケティングって何?私にわかるように説明してもらえるかな?」と。
で、だいたいの人は回答できません。というのも「マーケティング」の指し示す業務領域がかなり広いので一人で全部対応するのが難しいです。なので会社ではいろんな部署を作ってマーケティングをいろんな部署で分けているんですよね。
ちなみに日本マーケティング協会(https://www.jma2-jp.org/jma/aboutjma/jmaorganization)の定義によれば、
マーケティングとは、企業および他の組織1)がグローバルな視野2)に立ち、顧客3)との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動4)である。
日本マーケティング協会HPより
とのことですね。結構よく分かりませんよね(笑)
つまり、マーケティングって企業や組織にとって利益をあげるためのあらゆる活動のことを言うわけなんですよね。そうすると、営業が嫌でマーケにキャリアチェンジしたいという人はその営業活動を通して会社のマーケティング活動の一部を担っていたわけです。
マーケティング業界でのキャリアの築き方
さて、ここまでの話で「マーケティングがしたい」という話にどれだけ中身がないかってわかると思うんですよ。そこまで「マーケティングがしたい」のであれば、日本マーケティング協会の定義に従えば、極端な話、起業すれば「マーケティング」を死ぬほどできると思います。
じゃあ、マーケティング業界でキャリアを築いていくという風に考えた時に、どのように思考すればよいかをちょっと整理していきたいと思います。
まず、いわゆるマーケティングに関わるお仕事(職種)ってどんなものがあるのかを整理していきましょう。ちょっと簡単に列挙していきますね。
・ブランドマネージャー
・広告宣伝
・商品開発
・デジタルマーケ
・広報
・リサーチャー
・ストラテジックプランナー
・データサイエンティスト
などなど
他にも、人事だって採用戦略において、自社にどうやって候補者を集めるかみたいな観点でマーケティング要素はたくさんありますので、どの職種であってもマーケティングをすることはできると思うのです。
営業だって自分の担当するお客さんからどうやってお金をいただくか?ということを考えることも立派なマーケティング活動だと思うんですよね。
ただ、多くの人が思い浮かべるようなマーケティングに関連する仕事って上記にあげたものが一般的なのかなと思います。もちろん、私もまだまだ不勉強なので漏れている職種もあるとは思いますが、そこはご容赦ください。
さて、仕事をざっと上げてみてこんな仕事があるんだなって思ったところで次に考えたいことが次のことです。
そうですね。自分が働く会社でプロダクトやサービスを持って、それを伸ばしていきたいと考えているのか、あるいはそうした会社を外から支援していくのか?という話です。
簡単に言えば、資生堂やアサヒビールなどの事業会社としてマーケティング活動をしていきたいのか、それとも電通や博報堂、マクロミルなどの支援会社側としてマーケティング活動のサポートをしたいのか?というところが大きなところかなと思います。
そして、その領域として対企業向けの商品・サービスなのか、それとも個人向けなのかということですね。
この2×2の4パターンでまずは大きく自分はどういうキャリアを歩んでいきたいのか?と考えていけばいいのかな?と思います。そのうえで自分は商品を開発したいのか、ブランドを育てていきたいのか、などを考えていけばよいのかと思います。
ちなみに、私は支援会社側としていろんな企業の商品やサービスを生活者理解という側面から価値提供をしていきたいと考えているので調査会社側としてリサーチャーという道を選んでいます。最初は一般消費者向けの商材が多かったのでキャリアとしては一般消費者向けが多かったですが、今ではBtoBもすごく多いです。
ということで、「マーケティングがしたい」と言っているようだとほとんど考えていないだけの人になってしまうので、
例えば、
今までは営業として売上を作ることにフォーカスしてきたけど、そうした商売感覚をひとつの切り口としては持っていつつも、自分で商品を作る立場にキャリアの軸足を置いていきたいと思いました。自分で作った商品を世の中に出していく過程や上市した後の改善などを通して多くの人に愛される商品を作っていきたいなって考えているんです。
みたいな話であれば、なるほどねって思えるし、それならってアドバイスできることもエージェントさんによってはできると思うし、上司もそれに必要なアドバイスをできるかもしれません。
少なくとも「マーケティングがしたい」って言うよりかは具体的なので良いかと思います。
とはいえ、そこまではっきりと何がしたいのか?と明確に示せる人はいないと思うので、「マーケティングがしたい」だけに留まっている人にするアドバイスとしてはこれです。
だいたいマーケティング部門にいる人は優秀な人が多いので、大量の業務を素早く適切にこなしていかなければいけません。要は仕事量が多いんです。なので上記を最低限はしていないと潰れてしまいます。
ということで、「マーケティング」というなんだかよく分からないけれど、カタカナでかっちょいい言葉に惑わされることなく、自分はどんな仕事がしたいか?という観点でしっかりと考えることが重要ですね。
ほな
さよなら三角まて来て四角