こんにちは、yasuです。
さて、今日はマーケティングリサーチ業界に10年以上いて、生活者や消費者を見続けてきたリサーチャーの消費者理解のプロが自己理解を深める方法をお届けしたいと思います(笑)
消費者理解のアプローチ
まず、マーケティングリサーチとは、クライアント企業のマーケティング課題に対して、生活者や消費者の行動や心理を観察・分析して課題解決の糸口となるものを提供していくことがお仕事となります。主なアウトプットは報告書ですね。
その消費者の行動や心理などを明らかにしていく方法は大まかに2種類ほどあり、アンケートやインタビューがあります。アンケートとは、飲食店などに行って、接客態度がどうだったか?とか、キレイだったか?とかを聴取しているようなアンケートをイメージしていただければいいかなと。
一方、インタビューについてはある会場にお越しいただき、1対1あるいは複数名でのお話をしていくというものです。最近はコロナの影響で会場に来ていただくというよりも、Zoomなどのオンラインで実施するケースがあります。
で、これらを実施することでどうやって消費者理解をしていくのか?というと、調査において分析する視点は大きく2つあり、それは相関と因果なのです。
相関というとカンタンに言えば傾向の話であって、例えば喫煙者の方が癌になりやすいとか、ヘビーユーザーの方が〇〇という理由で商品を選びやすいとか、そういう数値のお話です。
一方、因果というのは、理由や根拠と考えていただいていいかと思います。例えば、〇〇という商品は国産で安心・安全だから買いたいとか、子供がいると外出しづらいのでネットスーパーを使いますとか、「AだからB」というロジックのお話です。
基本的にはアンケートはたくさんの方に回答いただいて統計処理を行うため相関を分析していくもので、インタビューは少数の人にあるテーマを深く話を掘り下げていくため因果を分析していくものなのです。
で、どちらがいい悪いの話ではなく、調査目的に応じて使い分ける、あるいは両方実施されるのです。
自己理解への転用
私はこうした消費者理解をしてクライアント企業様へフィードバックしていく仕事を10年以上続けていて、そのアプローチの中で自己理解への転用方法を見つけました。同業界の人からしたら当たり前かもしれませんが、全く関係ない業界の人や学生さんからすれば意外と使えるかもしれないので参考にしてください。特に今回は転職活動や就職活動に使える感じでアレンジしています。
1、他者をイメージし類推する
2、行動観察
3、点数付け
4、ラダリング法
5、ラベリング
というところが良いでしょうか。
他者をイメージし類推する
はい、1についてですが、自分を理解するのが難しいようであれば、他の人をイメージして考えてみようということです。例えば、先輩Aが自動車メーカーのマーケティング担当として転職に成功したというものを考えてみます。
そのときに、先輩のスキルや実績、志向、欲しい条件を考えて、その先輩Aがどうして自動車メーカーに入社したのかを想像するのです。実際に話を聞けるようであれば聞いてみてもいいかもしれません。
そうすると、どういう基準で選んだのかということも理解し参考にできると思います。また、先輩のスキルや実績などはぜひ想像して欲しいのですが、どういうものが評価されると自分が考えているのかも自己理解への助けになります。
そして、もちろん他者をイメージして理解したら、では自分ならどう?ということで振り返ってみると良いでしょう。一から自己理解を進めるよりも早いとは思います。
行動観察
次に、自分の行動をよく観察してみましょう。例えば、転職サイトで良く見てしまう企業や業界について記録したり、エージェントから紹介された候補から気になると思った案をピックアップしたり、など。
こうして自分の行動をまずは観察し記録してみましょう。そしてどうして自分はその企業や業界をついつい見てしまうのだろうか?どういうところが良いと感じているのだろうか?と考えるのです。同じようにエージェントから紹介された企業の共通点は何か?どういうところに惹かれたのだろうか?と考えてみるのです。
無意識に行っている行動でも、他人からしたら不規則に思える行動でも本人にとってはロジックの通った行動だったりするものです。自分の行動をもとに考えを追っかけるという方法ですね。
点数付け
次に、点数付けという方法です。候補となっている企業群に対していくつかの項目で10点満点で点数をつけていくのです。
例えば、
1、業界におけるポジション
2、業界における独自性
3、給与
4、給与以外の待遇
5、ワークライフバランス
6、自分がしたいと思える仕事か
7、ワクワクしそうか
8、将来のキャリアにつながりそうか
というような項目で点数付けをして比較するのです。後半の項目の方が自分の働き方という点では自分に重点がおかれているので、そこに重みをつけてみるといいと思います。
そして、A社とB社で点数をつけていくと、例えば8の項目で点数に違いが出たとします。その違いは何だろう?どういうところによる違いなのだろうか?と考えていくのです。その違いこそが自分が大事にしている感覚だったり、価値観だったりするのです。
ラダリング法
ラダリング法はインタビューのテクニックなのですが、「なぜ?」と「どうなるの?」を繰り返していく方法なのです。「なぜ?」と深堀する問いをラダーダウン、「どうなるの?」というありたい状態を聞く問いをラダーアップと言います。ラダーとは梯子のイメージです。
どうして転職したいのか、転職してどうなりたいのか、どうしてその仕事をしたいと思うのか、その仕事をして自分はどんな働き方をしたいのか、などなど自分の考え方について具体化していく方法なのですね。
これで自分の中で転職したいと思う理由やどう働きたいのかを分析していくといいでしょう。
ラベリング
ラベリングというのは、自分の中で強みをいくつかピックアップしてキャッチコピーとして自分を表現する方法です。例えば、「フルスタックエンジニア」や「統計に強い」や「財務に強い」など、こうやって特徴を3つほどラベルとして用意すると自分が他の人からどのように映るかをコントロールできるし、自分のある側面を理解しやすくなるはずです。
なんとなくふわっとした自己理解でも言葉にしてラベリングしてみると、特長を際立たせることができるし、そのことによって自己理解の手助けになるはずです。
前回の記事(https://www.happy-carrer.com/blog/68)も参考にしてみてください。
また、coacheeにて転職などのオンライン相談を受けておりますのでお気軽にどうぞ!
https://coachee-hr.com/shares/detailPlan/?pi=3052060090813991
ほな
さよなら三角また来て四角