こんにちは、yasuです。

今日は転職とかを含めて、自分が働いているマーケティングリサーチ業界について少し考えをまとめていきたいと思います。

マーケティングリサーチ業界とは?

さて、マーケティングリサーチというとどういう業界?何するの?という方もいると思います。簡単にいうと、企業のマーケティング上発生している課題に対して、どのように解決すればよいのか?というような意思決定の材料を探るために、生活者にアンケートやインタビューを行い、生活者の意見を拾い、まとめて、クライアント企業に報告するような仕事なのです。そうした仕事をマーケティングリサーチ(=調査)と言います。

例えば、新しいアルコール飲料を出す!とクライアント企業が考えているとします。
そのときに、
1、そもそもアルコール飲料を飲む人はどれくらいいるの?
2、アルコール飲料を飲む人はどんな人?
3、どんな種類のアルコール飲料が、どれくらいのペースで、1回あたり飲まれているの?
4、アルコール飲料ってどんなシチュエーションで飲まれることが多いの?
5、アルコール飲料をお店で選ぶときの決め手って何?
みたいな消費者の実態を探る調査があったり、

ある程度、プロトタイプが出来ていて、AかBかを考えたいってときには、
1、どちらの商品が良いのか?
2、なぜ良いと感じたのか?
3、いくらくらいの価格感だと受け入れてもらえるのか?
4、例えばその商品のパッケージがa/b/c/dだと、どれが好まれるのか?どれが印象に残るのか?
みたいな調査もあるのです。

マーケティングリサーチ(=調査)はそのクライアント企業のフェーズや商品のフェーズに応じて何を明らかにすれば、次のフェーズに進んでいけるのかを明らかにしていくものです。

もちろん、官公庁のお仕事とかでよくある「白書」とかも一部我々の業界が行うことが多いですね。

マーケティングリサーチ業界はブラック?

で、一見するとクライアント企業のマーケティング活動に携わることができるし、新しい商品やサービス、事業についても触れていくことが出来るので、結構最新の話だったり、最先端の技術に触れられたりするので、華やかに思われがちです。

しかし、企業の意思決定につながるようなお仕事ですので、アンケートの集計結果や解釈などについては正確性を求められたり、どうしても急ぎの案件というのも発生します。

イメージとしては、コンサル業界のような感じで消費者理解に特化した感じなんですが、ハードワークだったりするのです。また、いろんな業界のいろんな企業とお取引をさせていただくので、学習すべき業界知識も必要となってきます。

ベースの習得すべき内容としては、
・PCの基本的なスキル(タイピング、ネット、Office)
・データ構造の理解、データの取り扱いに関する知識(外れ値とか)
・データの集計に関する知識
・統計知識
・消費者心理
・マーケティングリサーチの手法の理解と運用について
とかはないと厳しいです。特にExcelは前回の記事(https://www.happy-carrer.com/blog/166)でも記載した通りです。


ただ、これはどの仕事でも当たり前に持っておくべきことではありますが、担当する業界の知識とかについては幅広い知識がないと太刀打ちできません。

一般に、調査にお金をかけることができる企業となると、皆さんが知っているような企業です。いわゆる大企業。そうした大企業に入社する人となると、日本は比較的学歴社会なので優秀である人が多くおり、その中でもマーケティングに関する業務に従事している人はさらに優秀な人が比較的多いです(役員の方とかとお仕事をすることもあります)。

となると、調査会社に入って入社1年目でも、クライアント企業のエース級の社員とまともに渡り合えるだけの質が求められるのです。

つまり、比較的コンサル業界と同じような構造になりがちなのです。
そしてコンサルほど単価がよくないので、複数案件を抱えることになるので、業務時間が長くなり、ミスが増え、リカバリ対応でさらに業務時間が長くなり、精神的に病んでいくのです。また、コンサルほど給与水準も高くはありません。

私はこの10年で私の観測する範囲だけで二桁は精神的に病んでいる人を見ました。

マーケティングリサーチ業界の給与水準

マーケティングリサーチ業界はニッチなので多くの人には知られていませんので、業界の平均給与となると難しいのですが、イメージとしては以下の感じです。

20代は年収400万円未満が大半で、20代後半になると400万円後半までもらえる人が多いかも。
30代は400万円台が多く、優秀だと500万円以上もらえる人もいます。
40代なら600万円前後という感じでしょうか?
で役職がつくと600万円から800万円くらいかなという感じです。

これに業界1位とかであれば+100万円がのるようなイメージですね。
ただし、マーケティングリサーチ業界は離職率が非常に高く、優秀な人からどんどん転職していくため、前職給をベースに計算されることが多いので正直な話、給与は人によってかなり異なります。そのため、自分の部下の給与の方が高いという話もよく聞きます。

離職率が高いの?

具体的な離職率というのは出せませんが、毎週退職報告が上がるという時期もあります。あまりに退職が続くのでコロナ禍前は送別会貧乏になる人も多いと聞きます。

実際に新卒で調査会社に入社しても3年くらい経つとある程度仕事もできるようになり、自分に自信もつくようになります。しかし、そうなるとアサインされる案件が増えて、業務時間が長くなる割には給与に反映されるのは残業代という現実と昇給幅の低さに落胆して別業界に移ったり、同業他社に転職していく人が多いです。そして人手不足になっていくのです。

ただ、同業他社も人手不足なので採用は基本的にイケイケどんどんです(古い?)

離職率が高くなる要因としては、
・業務内容に面白味を感じられない
・将来性を感じられない
・残業ばかりしている上司を見て、自分が役職ついても幸せなキャリアをイメージできない
・給与が安い(正当な評価を受けられていないと感じる)

というのが多く、さらに会社によってはこの働き方改革の中で、サービス残業が横行していたり、本当の退勤時間も強制的に修正させられたりとメンタルをやられるような感じがあります。

こうした悲惨な結果になる外的要因は、
・案件単価が低いが労働集約的であるため、給与が上がりにくい
・結構短納期の案件が多い
ということが主かと思います。まあ受託産業だから仕方ないのでしょうけれど、、、、

個人的には、独立してしまうと比較的実入りはいいので、生産性を高くする方法を真面目に考えていかないといけないでしょうね。

そう、なんとなくカッコいいから、なんとなくマーケティングってついているから、なんとなく成長できるから、とかそんな感じでやっていける感じではないかなと個人的には思います。どちらかというと、自分はこういう理由で成長していきたい!と明確な意思を持っている人の方が楽しく働けそうです。※参考記事(https://www.happy-carrer.com/blog/134

幸せなキャリアを描くには

さて、このような状態は私がマーケティングリサーチ業界に10年以上いて全く変わらないので今後もそうそう変わらないでしょう。(働きに見合った給与を得られないと感じる構造のことですね)

こうした構造的な問題を変えるには、労働者一人ひとりがしっかりと働きに見合った給与を求めるようになることが重要(もちろん自身のスキルアップは必要)となってくるでしょうが、そんなに要求することも日本人はしないので、積極的に行動したもの勝ちですかね?(笑)

日本人は転職に消極的という記事ですね↓↓

記事(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-16/ODJG1K6JTSEB01

ただ、自分が提供すべき価値を上げることなく転職しても意味ないので、「成果を上げる」ことにフォーカスして仕事をしていくと良いでしょう。

こちらの本とかも参考にしてください。

ここまで書いたが、、、

まあいろいろと書きましたが、本当は精神的に病むような環境がなくなればいいなという感じではありますが、受託産業であるため受注制限をかけるかどうかという話もありますので、せめて働く人の給与は上げてあげられる努力をしていくべきなのだろうなってのは思います。

とはいえ、高い給与を求めるとなると、提供すべき価値を上げていくことが前提となるので、これからの労働者は安穏と働くのは難しいなって印象です。

また、私でよければ有料ですがキャリア相談にも乗りますのでこちらまで(笑)
https://coachee-hr.com/shares/detailPlan/?pi=3052060090813991

ほな

さよなら三角また来て四角

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